幕末の風雲に短い生涯を捧げ、奇兵隊を創設した天才的指揮官・高杉晋作
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第19回 ~高杉晋作~
・「病(びょう)」:
ロマンチストで感性が鋭い芸術家タイプ。音楽や芸術が好きで、神秘的なものを好む。
晋作は自前の三味線を持っていたという。旅の途中、幕吏の目を盗むための道具だったのかもしれないが、わざわざ持ち運ぶ程だから、恐らく音楽が好きだったのだろう。また、詩文等もさることながら、座興で作った端唄や今様、都都逸も多数残っており、あの有名な「三千世界のからすを殺し君(ぬし)と朝寝がしてみたい」は晋作が作ったものと伝わる。ちなみに、「君」は遊女へのラブソングとも、「天皇」とも伝わる。いずれにせよ、なんともロマンチストである。
・「墓(ぼ)」:
ご先祖との縁が深く、探究心旺盛な星。仏教を研究するのが好き。
非常に興味深いことに、晋作が持っている通変星は、全て動乱の星、つまり激しく強い星である。正直なところ、お友達にするには抵抗がある。ただ、癖があるからこそ、危機的状況、土壇場で才能を発揮したのだろう。仮に平穏な時代、平穏な場所で生まれたとしたらただの異端児になりかねず、変動激しい幕末、それも長州藩だからこそ生かされた才能と言っても過言ではない。「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」これは、初代総理大臣を務めた伊藤博文が、明治24年に晋作に正四位を送った際の顕彰碑に残した言葉である。博文は今でこそ威厳ある人物であるが、晋作が生きていた当時は使いっぱしりで相当に振り回されたようである。近くで見て来た博文の言葉だと思うと、ますますその強烈なキャラクターが目に浮かぶ。自分の志を遂げるために雷を起こし、27歳という若さで嵐のようにこの世を去った晋作。その短い生涯で、松陰がエンジンを掛けた明治維新という車に、ギアを入れた人物と言える。ここから一気に明治維新が進んでいく。
古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。
具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。
「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いてグレゴリオ暦に換算し鑑定している。
日柱の干支:その人の本質を表す重要な部分
主星(しゅせい):月柱の蔵干通変星で、その人を表す最も重要な星。主に仕事運を表す。
自星(じせい):日柱の蔵干通変星で、その人のプライベートな部分の性格を表す重要な星。
【参考文献】
「高杉晋作―動けば雷電のごとく―」海原 徹 ミネルヴァ書房 (2007)